2021.06.04 02:00Main1-6:次に進むための準備霧もなく澄んだ空気が広がる森。道という道はもうないが目的地が分かるという不思議な感覚を味わいつつ、青年は止まることなく進んでいた。生い茂った草木を手で払い辿り着いたのは、焼けた集落の跡地。《おや、また来たのかい?》「1人になるには丁度いい場所だろうと思った」《母はいるのにかい?》「大人しく見守っているだけだろう」《それもそうだ》時間の歪み...