2021.12.29 09:00Main2-5:膨れ上がる仮定黒き一族の祖であるカ・ルナ・ティアは闇属性の魔法を得意としていた。だがどこかの時代で一族は魔力が扱えなくなった。理由は不明…可能性としては、彼と結ばれた白き一族の祖:ニア・リガンが扱った同じ術式を、誰かが黒き一族の魔力に枷をつけたということだ。カ・ルナ・ティアの直系に入るフ・アリス・ティアが魔法を…闇属性のものを得意としたこと。しかも一族...
2021.12.25 12:00Extra15:賑やかな星芒祭「スターライト・セレブレーション!」「わぁ!?」「やっほーガウラ!星芒祭よ!」アリスのFCハウスがあるミスト・ヴィレッジで、庭に積もった雪をかき集めていると、元気な声が響いた。ちなみに家主は今用事で出かけており、昼過ぎに帰ってくるそうだ。元気な声を出したのはナキ、相変わらずの元気良さだ。「よくここを覚えていたなぁ?」「ふふふ、ナキは地図を...
2021.12.24 09:30Main2-4 始まりの地、始まりの書白き月は白き蕾黒き蝶は夢を見る蕾が開く その時を夢が叶う時蝶は白く染まるであろう『武力を持つ側は、何か魔力を使えなくなる枷が掛けられてるんじゃないかって思ってさ』『仮説が本当なら枷を外すことで、義姉さんの体調が安定するんじゃないかってさ』ヘリオがオールド・シャーレアンに向かう前に、アリスから聞いた言葉だ。魔力を扱える白き一族には武力に枷を...
2021.12.22 03:00Main2-3:英雄の心情「暁の血盟に入ろうと思う」そうアリスから聞いた時、ヘリオは目を見開いた。どういう風の吹き回しだと思った。アリスの実力は姉共々認めている。けれど体を張って誰かを守る姿勢だけはやはり姉と揃って見てられないと思う。それがいつの間にか盾を持ちナイトへと転職し、今こうして先の言葉を述べたのだ。守りたいものがあるからという理由は分かる、だがそれは暁の...
2021.12.20 12:10Main2-2:異端者と光世界が分かたれる前、人を始めとする生命は星の為に生き星の為に還るということが理とされていた。誰もそれを否定せず、[そうあるべきだ]と自然と結論付けて日々を過ごす。そんな世を、世界を、旅する者がいた。彼女たちの真名を知る者はいない…ただ誰かは彼たちをこう言った。[双子のアゼム]だと。古代人としては珍しく、手にも背にも荷物を持ち歩く。アゼムと...
2021.12.13 11:20Main2-1:暁月に見る夢それは夜明けに残る月が見える日のこと。ガウラは珍しく眠らず、宿屋の窓から見える月をぼうっと眺めていた。その手に握っているのはアゼムのクリスタル。古代人が…アゼムが祈りと想いを込めたもの。不思議とそれはエーテルが濃く写り、体内エーテルの少ないガウラにとっては重宝する物となっている。原則、赤魔法と青魔法以外は環境エーテルから力を得て魔法とする...