2022.02.21 22:00Past10:まだ何も知らなかった頃決して病弱等ではない。身体は至って正常だ。健康的で、運動だって問題なくできる。武器を持つことも、振るうことも。食べることも。できたはずだ。それなのになぜ。身体がこうも動かない?─────それはまだヘリオとも出会ってない頃の話。何ならまだイシュガルドという地にさへ足を踏み入れてない頃だっただろう。ガウラはバディに乗りエオルゼアを駆け巡ってい...
2021.12.20 12:10Main2-2:異端者と光世界が分かたれる前、人を始めとする生命は星の為に生き星の為に還るということが理とされていた。誰もそれを否定せず、[そうあるべきだ]と自然と結論付けて日々を過ごす。そんな世を、世界を、旅する者がいた。彼女たちの真名を知る者はいない…ただ誰かは彼たちをこう言った。[双子のアゼム]だと。古代人としては珍しく、手にも背にも荷物を持ち歩く。アゼムと...
2021.10.23 08:30Past9:とある子供の成長記録母親の腕に抱かれキャッキャと楽しそうにしている小さな子供。小さな両手を懸命に伸ばし目の前の蝶々を捕まえようとしているようだ。捕まえてしまうと蝶々も可哀想だからと、母親は子供が手の届かないギリギリの位置で抱いたまま見守っていた。「おーい、ジシャ!」「なんだい!」「そろそろ昼ご飯の時間だとさ!」「分かった!」「まんま!」「行こうか、ヘラ」「ん...
2021.10.22 10:20Past8:族長の座かれこれ20年ほど前の話をしよう。私、ジシャ・リガンは純血種として無事に儀式も終え、それから数年たった頃だ。歳で言うと…18歳頃だろうか。この日は成人を迎えた純血種が先代族長に呼ばれていた。─────「族長、他の者は?」「お前さんが早すぎるだけさね…」「あれ、時間を間違えてしまってましたか」「お前さんは本当に太陽の傾きで時間を読むのが苦手...
2021.09.23 13:10Past7:始まりの白その森には▅▅がいた。▅▅は何もかもが白かった。肌、髪色、目…魂。誰かは「気味が悪い」と怯え去り、また誰かは「美しい」と呟いた。その力を狙う者も多い。▅▅は森を進む中で1人の武人と出会う。武人はそれの強大な魔力に惹かれた。「まるで時を止められたかのようだ」これが一族の扱う魔法の始まりである。発見された記録:1にて─────「時魔法、と言っ...
2021.09.19 07:20Past6:最初の記録黒衣森での日課の散歩と変わらぬルート、けれどいつも以上に動物が少ないように思えた。こういう日もあるにはある…そう思いながらエレゼンの淑女、ディッケル・ダーンバレンは家を目指して歩いていた。緩やかな曲がり道を曲がろうとした時、ふと何かが横切るような気配を感じた。ゆっくりと周りを見渡すが人はいない。気のせいかと思い曲がり道を曲がり進むと、1つ...
2021.05.06 04:00Past5:とある隊員の冒険録戦場ギムリトダークを駆ける白。瞬時に放つ黒魔法は凄まじい威力で敵を倒していく。彼が向かう先は英雄のいる所。これはある白き一族の最期の冒険録である。───「双蛇党1班、黒渦団3班と合流!これより進軍を開始する!」「こちら不滅隊6班!ドマ連合軍へ伝達を向かわせる!」「ドマの忍者部隊、蒼天騎士団と合流する」あちらこちらから様々な作戦が聞こえてく...
2021.04.18 02:00Past4:愛用している装備エレメンタル・ブーツ。六属性が不安定なエウレカの地で重宝された装備の1つだ。エレメンタルだけでなくエーテルの補助もできるため、体内エーテルの少ない私には尚更必要なものでもあった。見た目も良いので、頭/胴/手/脚/足の中でも足装備を1番使っている。「かといって、酷使すると不調を起こすんだよな…」そう言ってボロボロになってしまったブーツを抱え...
2021.04.10 05:00Past3:似た者同士の家族しまった。 そう直感が訴えていた。 その直後に大きな一撃をくらい、腹を切られた。 だが目の前の敵は逃せない。 その思考だけで反撃し、何とか敵の討伐/捕獲を成功させた。「………ッ、…(流石に、疲れた…)」血がだらだらと出し立ったままその場から動けなくなっ...
2021.02.08 07:00Past2:大胆な行動軽くお団子結びをして武器庫へ行く。何だかんだで武器が増えたので整理をしようと思うのだ。といっても石の家の武器庫なので仲間のものもある。使い古した物は溶かすなりして加工すればまた使えるだろう。“ガウラ、ここに居たのか”“おやサンクレッド。今日は早いんじゃないかい?ナンパは失敗したのか?”“誰がするか。整理しているなら要らないものを外に出して...
2021.02.08 02:00Past1:記された記録にて一度だけ問うたことがあった。「白い花は枯れないのか」と。彼は答えた。「死を超越すれば可能だろう」と。─────「あれ、ヘラのお母さんは?」「おべんきょうで外に出かけてるよ」「えー!ナキのお母さんが探してたんだけど、いないのね!?」「うん、多分明日にならないと帰ってこないと思う…」「ねーねー、何のおべんきょうしてるの?」「分からない。お母さ...